相対運動の例

相対運動の例
川の問題・モンキーハンティング
相対運動の例を見てみましょう。
v=vS+vR\vec{v}=\vec{v_S}+\vec{v_R}
船で川を最短時間で渡る方法を考えます。外から見ると、船本来の速度vS\vec{v_S}川の流れの速度vR\vec{v_R}が加わってどっちに進むかややこしいですが、
v=vvR=vS\vec{v'}=\vec{v}-\vec{v_R}=\vec{v_S}
川に固定した座標系で相対速度を考えると、vR\vec{v_R}を引いてvS\vec{v_S}だけが残り川の流れは関係なくなります。結局、流されてもいいからまっすぐ進もうとすると最短時間で着きます。
次に、モンキーハンティングです。玉Aを打ち出すと同時に的球Bを初速度0で落とします。Aをどこを向けて打ち出すと、Bに当たるでしょうか。
aA=aB=g\vec{a_A}=\vec{a_B}=\vec{g}
aAaB=0\vec{a_A}-\vec{a_B}=0
どちらの玉の加速度も重力加速度です。なので、相対加速度は0です。
つまり、Bから見るとAは等速直線運動をします。だから打ち出した瞬間に的球の方を向いていれば、必ず当たります。