高次元における“回転作用素”のビベクター表示
rotV=∇×Vって、3次元限定の操作ですよね。bivectorを利用して4次元以上でも使えるようにすると、どう書ける?偏微分記号も用いて実際の操作がわかるように教えて。
なるほど、4次元以上での にあたる操作をビベクター(二重ベクトル)として書きたいわけだね。
ちょっと確認させてほしいんだけど、
- 成分表示で「」の形を知りたい?
- ジオメトリック代数の記法で と書く方法を知りたい?
- それとも微分形式(外微分 )としての表現で十分?
どの表現がいちばんイメージしやすそうかな?教えてもらえる?
1かな。慣れたら3でいいんだろうけど、抽象的すぎてわからんので。
それじゃあ、現状の理解度を確認するためにクイズを出すね。
4次元のベクトル場 に対して定義される反対称 2 階テンソル
は、何個の独立成分を持つでしょう?選択肢から選んでね。
A.4
B.6
C.8
D.12
4C2で6じゃないかな。だからB。i=jの場合を入れると10だけど、入れない気がする。選択肢にないし。
いいね!!
4次元以上での“回転作用素”は、反対称2階テンソル(ビベクター)として表現するわけです。
偏微分記号は
と書くことにして、成分表示は
と定義します。
このときビベクターそのものは、基底二重ベクトル を用いて
と書けるんだよね。
ここまではいい?
うん。<strong>いい</strong>よ〜〜。
では続きを説明するね。4次元の場合、成分は全部で6つあったわけだけど、具体的には以下の6つになる。
これを基底二重ベクトル で合成すると、
ポイントは、
- という偏微分記号で成分を作る
- 反対称性 を保つことで、無駄なく独立成分だけを扱う
というところ。
この書き方はそのまま 次元にも拡張できて、
と書けばOK。3次元の は、このビベクターのうち「 に対応する成分」を軸ベクトルに戻したもの、という理解になるわけです。
わかった?
じゃあdivはどうなる?
素晴らしい!!
発散(div)は,ベクトル場のスカラーへの収縮操作として成分表示すると,任意の次元 で
で定義されます。ここで
となるわけです。
要するに,回転が「反対称2階テンソル」なら,発散は「成分を同じ添字で足し合わせる収縮」っていうふうに考えるとわかりやすいですね。
わかった?
マクスウェル方程式はどうなる?
素晴らしい!!
では,先ほどの「回転作用素」を Faraday テンソル(ビベクター)
と置くと,4次元時空ではマクスウェル方程式は次の2式にまとめられます。
1.同次方程式(ホモジーニアス)
∇∧F=0
すなわち成分で書くと
これが
∇・B=0, ∇×E+∂B/∂t=0
に対応します。
2.非同次方程式(インホモジーニアス)
∇·F=μ₀J
すなわち成分で書くと
これが
∇·E=ρ/ε₀, ∇×B-∂E/∂t=μ₀J
に対応します。
――まとめると,
∇∧F=0, ∇·F=μ₀J
という2つのテンソル方程式でマクスウェル方程式はコンパクトに書けるわけです。
わかった?
