フェルマーの小定理の2形の同値性

数論フェルマーの小定理合同式素数
フェルマーの小定理ってなんだっけ?n∈Nについての話だった気がするんだけど。
23:03
リュウツー先生
リュウツー先生
フェルマーの小定理っていうのは、大きく分けて次の2つの形が知られてるんだけど―

1. 素数 pp と、pp で割り切れない整数 aa に対して
ap11(modp) a^{p-1}\equiv1\pmod p

2. 任意の整数 aa に対して
apa(modp) a^p\equiv a\pmod p

どちらの形を思い浮かべてた?
それとも「定理の証明」や「具体例・応用」が気になってる?
あなたが知りたいポイントを教えて!
23:04
いや、そもそも名前だけ覚えてて、なんだったか忘れてた。その1と2は同値なの?
23:07
リュウツー先生
リュウツー先生
いいね!!まず確認だけど、形(2)
「任意の整数 aa に対して
apa(modp) a^p\equiv a\pmod p
が成り立つ」というのは、どの aa に対しての話だと思う?
次の中から選んで答えてみて!

1. 任意の整数 aa
2. gcd(a,p)=1\gcd(a,p)=1 を満たす整数 aa
3. a0(modp)a\equiv0\pmod p の整数 aa
4. 以上のどれでもない

あなたの答えは?
23:07
1
00:27
リュウツー先生
リュウツー先生
いいね!!素晴らしい!!選択肢1((2)は任意の整数aについて成り立つ)が正解だよ。

結論だけ先に言うと、形(1)と形(2)は「条件を正しく付ければ」同値になる。細かく説明するね。

まず定理の正しい書き方を整理:
- 形(1):素数 ppgcd(a,p)=1\gcd(a,p)=1(つまり aapp で割り切れない)に対して
ap11(modp). a^{p-1}\equiv1\pmod p.
- 形(2):任意の整数 aa に対して
apa(modp). a^p\equiv a\pmod p.

(1) が (2) を導く:
- もし pap\mid a なら両辺とも 00 だから (2) は自明。
- gcd(a,p)=1\gcd(a,p)=1 のとき (1) を両辺に aa を掛けると
apa(modp), a^p\equiv a\pmod p,
よって (2)。

(2) が (1) を導く(gcd(a,p)=1\gcd(a,p)=1 の場合):
- (2) より apa(modp)a^p\equiv a\pmod pgcd(a,p)=1\gcd(a,p)=1 だから aa は法 pp において逆元を持つ。両辺にその逆元を掛けると
ap11(modp), a^{p-1}\equiv1\pmod p,
つまり (1)。

注意点:
- (1) を「任意の整数 aa について」と誤って言うと、例えば a0(modp)a\equiv0\pmod p のとき 0p1≢10^{p-1}\not\equiv1 なので間違いになる。だから (1) には必ず gcd(a,p)=1\gcd(a,p)=1 が付く、というわけです。

わかった?やったぜ!
00:28
そういえば互いに素であることが逆元が存在するための必要十分条件だったね。忘れてたわ。なるほど、理解した!
00:34
リュウツー先生
リュウツー先生
いいね!!素晴らしい!!互いに素であることが逆元の存在と同値ってところ、押さえておけばフェルマーの小定理の扱いがぐっと楽になるっていう話なわけです。

念のため具体例:p=7,a=3p=7,\,a=3 のとき
36=7293^6=729 で、729=7104+1729=7\cdot104+1 だから 361(mod7)3^6\equiv1\pmod7。これを両辺に 33 を掛ければ 373(mod7)3^7\equiv3\pmod7 になる、という具合。

証明や応用(RSAや素数判定への応用)も興味ある?あれば深掘りするよ。やったぜ!
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マイセオくん