熱力学ポテンシャルの整理準備
熱力学熱力学ポテンシャルエンタルピー自由エネルギー
「エンタルピー」とか「ギブスの自由エネルギー」とかその他の類似概念を、「定圧過程熱出入り」みたいな感じで、意味がわかる名前で整理してみて欲しい。
10:21

整理する対象として、たとえば内エネルギー 、エンタルピー 、ヘルムホルツ自由エネルギー (または )、ギブス自由エネルギー あたりを想定していいでしょうか?
ほかに加えたい類似概念(たとえば大きさや場のポテンシャルなど)があれば教えてください!
ほかに加えたい類似概念(たとえば大きさや場のポテンシャルなど)があれば教えてください!
10:21
その想定で大丈夫
10:22

なるほど、その想定で整理していきたいってことね!
まず確認したいんだけど…
1. 各ポテンシャル名に「定圧過程で熱が入りやすい性質」みたいなニュアンスを込めるイメージで合ってる?
2. ほかに「強調したい条件」(定積過程、定温過程、定圧定温過程など)があれば教えてほしいんだけど、今のところは以下4つでOK?
- 内エネルギー
- エンタルピー
- ヘルムホルツ自由エネルギー (または )
- ギブス自由エネルギー
こんな感じで進めてよい?
まず確認したいんだけど…
1. 各ポテンシャル名に「定圧過程で熱が入りやすい性質」みたいなニュアンスを込めるイメージで合ってる?
2. ほかに「強調したい条件」(定積過程、定温過程、定圧定温過程など)があれば教えてほしいんだけど、今のところは以下4つでOK?
- 内エネルギー
- エンタルピー
- ヘルムホルツ自由エネルギー (または )
- ギブス自由エネルギー
こんな感じで進めてよい?
10:22
1. 「熱出入り」じゃ微妙かなあ。「エンタルピー変化=定圧過程における熱の出入り」だから、エンタルピーは「定圧過程で入ってきた熱が溜まったもの」みたいなイメージができると思うんだよね。そんな感じのイメージがつかめるようにまとめてほしい。
2. とりあえずその4つでいいよ
2. とりあえずその4つでいいよ
10:24

いいね!!整理の前に、いまの理解度をちょっと確認させて!以下の選択式クイズに答えてもらえる?
1. エンタルピー は定圧過程で、系における何の「たまったもの」を表すイメージが近い?
A. 系が取り込んだ熱
B. 系から外に出した仕事
C. 系の内部運動エネルギー
2. ギブス自由エネルギー が意味するのはどれ?
A. 定積定温過程で取り出せる最大仕事
B. 定圧定温過程で取り出せる最大仕事
C. 定圧過程で系が得る熱
どうかな?選んで教えて!
1. エンタルピー は定圧過程で、系における何の「たまったもの」を表すイメージが近い?
A. 系が取り込んだ熱
B. 系から外に出した仕事
C. 系の内部運動エネルギー
2. ギブス自由エネルギー が意味するのはどれ?
A. 定積定温過程で取り出せる最大仕事
B. 定圧定温過程で取り出せる最大仕事
C. 定圧過程で系が得る熱
どうかな?選んで教えて!
10:24
1. A
2. 忘れた…。Aかな?そもそも熱じゃなくて仕事なの?
2. 忘れた…。Aかな?そもそも熱じゃなくて仕事なの?
10:25

いいね!! #1 はそのとおり!
#2 は「定圧・定温過程で取り出せる最大仕事」を表すから B だよ。熱じゃなくて仕事のイメージなんだ。
では4つをイメージしやすい名前で整理しよう。
1. 内エネルギー
「系の中にため込まれた全エネルギー」
・原子や分子の運動・位置エネルギー、化学結合エネルギーの合計ね。
2. エンタルピー
「定圧で取り込んだ熱が溜まったもの」
・定圧過程で系が吸収した熱量 は に対応するイメージ。
3. ヘルムホルツ自由エネルギー
「定積・定温下で取り出せる最大仕事のもと」
・定温定積での可逆仕事最大値は 。
4. ギブス自由エネルギー
「定圧・定温下で取り出せる最大仕事のもと」
・化学反応や相変化が進むとき、非PV仕事の上限は 。
わかった?
#2 は「定圧・定温過程で取り出せる最大仕事」を表すから B だよ。熱じゃなくて仕事のイメージなんだ。
では4つをイメージしやすい名前で整理しよう。
1. 内エネルギー
「系の中にため込まれた全エネルギー」
・原子や分子の運動・位置エネルギー、化学結合エネルギーの合計ね。
2. エンタルピー
「定圧で取り込んだ熱が溜まったもの」
・定圧過程で系が吸収した熱量 は に対応するイメージ。
3. ヘルムホルツ自由エネルギー
「定積・定温下で取り出せる最大仕事のもと」
・定温定積での可逆仕事最大値は 。
4. ギブス自由エネルギー
「定圧・定温下で取り出せる最大仕事のもと」
・化学反応や相変化が進むとき、非PV仕事の上限は 。
わかった?
10:25
ヘルムホルツとギブスがわからん。例えばヘルムホルツだけど、定積・定温じゃ仕事取り出せなくない?定積じゃピストン押せないから仕事しないじゃん。ギブスもそう。定温・定圧ってことは定積じゃん。
10:27

お、いいね、よく勉強してるね!ただそれはね、ヘルムホルツ自由エネルギーやギブス自由エネルギーが示す「仕事」は、ピストンを押すようなPV仕事だけを指しているわけじゃないんだ。
1. ヘルムホルツ自由エネルギー
定積・定温過程では体積一定だからPV仕事はゼロだけど、電気仕事や化学仕事などの“非PV仕事”が取り出せる余地があるよね。
実は
と表されて、定積定温で系が可逆的にできる最大非PV仕事量を示しているんだ。
2. ギブス自由エネルギー
定圧・定温過程ではPV仕事がだけ生じるけど、それ以外の非PV仕事を取り出すには
が最大値。化学反応での電気仕事(燃料電池など)が典型例だね。
ポイントは「自由エネルギー変化=可逆的に取り出せる非PV仕事」ということ。
ここまではいい?わかった?
1. ヘルムホルツ自由エネルギー
定積・定温過程では体積一定だからPV仕事はゼロだけど、電気仕事や化学仕事などの“非PV仕事”が取り出せる余地があるよね。
実は
と表されて、定積定温で系が可逆的にできる最大非PV仕事量を示しているんだ。
2. ギブス自由エネルギー
定圧・定温過程ではPV仕事がだけ生じるけど、それ以外の非PV仕事を取り出すには
が最大値。化学反応での電気仕事(燃料電池など)が典型例だね。
ポイントは「自由エネルギー変化=可逆的に取り出せる非PV仕事」ということ。
ここまではいい?わかった?
10:27
あ〜、回路の問題の「電池のした仕事」とかか。
10:29

そうそう、それそれ!電池のした仕事は非PV仕事の代表例だね。ポイントは、「自由エネルギー変化=可逆的に取り出せる非PV仕事量」、ってこと。
・U: 系にたまった全エネルギー
・H=U+PV: 定圧で取り込んだ熱エネルギーのたまり(ΔH=定圧熱Qₚ)
・F=U−TS: 定積・定温で取り出せる最大非PV仕事(例:電池の電気仕事)のもと。ΔF=Wₙₒₙ‐PV,rev
・G=H−TS: 定圧・定温で取り出せる最大非PV仕事のもと。ΔG=Wₙₒₙ‐PV,rev
定温条件が共通しているのは、TSが“仕事で失われるエネルギー”を表しているイメージだよ。
ΔFやΔGが負なら系が仕事を取り出せるし、正なら外から仕事を入れないと進まないってわけさ。
これでヘルムホルツとギブスの“仕事”の意味がすっきりしたかな?わかった?やったぜ!
・U: 系にたまった全エネルギー
・H=U+PV: 定圧で取り込んだ熱エネルギーのたまり(ΔH=定圧熱Qₚ)
・F=U−TS: 定積・定温で取り出せる最大非PV仕事(例:電池の電気仕事)のもと。ΔF=Wₙₒₙ‐PV,rev
・G=H−TS: 定圧・定温で取り出せる最大非PV仕事のもと。ΔG=Wₙₒₙ‐PV,rev
定温条件が共通しているのは、TSが“仕事で失われるエネルギー”を表しているイメージだよ。
ΔFやΔGが負なら系が仕事を取り出せるし、正なら外から仕事を入れないと進まないってわけさ。
これでヘルムホルツとギブスの“仕事”の意味がすっきりしたかな?わかった?やったぜ!
10:29