熱放射と熱エネルギー
熱力学熱移動電磁放射熱エネルギー放射冷却
熱力学第二法則によると、一度熱エネルギーになったエネルギーはひとりでにそれ以外のエネルギーに戻ることはないよね?
ところで、温度を持つ物体は、外部からエネルギーを受け取らない限り、電磁波を放出して冷えていくよね?
これってつまり、電磁波のエネルギーも熱エネルギーってことなの?合ってる?
ところで、温度を持つ物体は、外部からエネルギーを受け取らない限り、電磁波を放出して冷えていくよね?
これってつまり、電磁波のエネルギーも熱エネルギーってことなの?合ってる?
16:08

なるほど、「電磁波を放出して冷える」という現象と「熱エネルギーの不可逆性」を結びつけて考えているわけですね。
まず確認したいんですが、
「熱エネルギー」と「電磁波のエネルギー」をどう区別してイメージしていますか?
具体的には、
・物体内部の分子運動(内部エネルギー)としての“熱”
・物体から放射される電磁波エネルギー(赤外線など)
このあたりをどのように理解しているか教えてもらえると、意図をつかみやすいです!
まず確認したいんですが、
「熱エネルギー」と「電磁波のエネルギー」をどう区別してイメージしていますか?
具体的には、
・物体内部の分子運動(内部エネルギー)としての“熱”
・物体から放射される電磁波エネルギー(赤外線など)
このあたりをどのように理解しているか教えてもらえると、意図をつかみやすいです!
16:08
熱はそう、物体内部の分子の運動エネルギー。全体の並進成分は除く。いや、内部で微小に分子位置が変化することによる位置エネルギーも入れるべきか。
電磁波のエネルギーは、振幅の二乗に比例するやつ。
電磁波のエネルギーは、振幅の二乗に比例するやつ。
16:10

いいね!!現状理解度を確認するためにクイズを出すね。スマホからでも答えやすいように選択式にしたよ。
1.「熱エネルギー」とはどれ?
A.物体内部の分子の運動エネルギー+相互作用による位置エネルギーの総和
B.物体から放射される電磁波(赤外線など)のエネルギー
C.物体全体の並進運動エネルギー
D.外部から加えられる仕事全般
2.電磁波によるエネルギー移動は,熱移動(熱力学でいう“熱”の移動)に含まれる?
A.含まれる
B.含まれない
この2問の答えを教えてください!
1.「熱エネルギー」とはどれ?
A.物体内部の分子の運動エネルギー+相互作用による位置エネルギーの総和
B.物体から放射される電磁波(赤外線など)のエネルギー
C.物体全体の並進運動エネルギー
D.外部から加えられる仕事全般
2.電磁波によるエネルギー移動は,熱移動(熱力学でいう“熱”の移動)に含まれる?
A.含まれる
B.含まれない
この2問の答えを教えてください!
16:10
1. A
2. A ただ、移動前と移動後は熱エネルギーだけど、電磁波になってる間も熱エネルギーと呼ぶのかはわからない。
2. A ただ、移動前と移動後は熱エネルギーだけど、電磁波になってる間も熱エネルギーと呼ぶのかはわからない。
16:11

いいね!!放射による熱移動は、熱力学で“熱”と呼ぶ移動の一つで、温度差がある物体間で電磁波(主に赤外線)がエネルギーを運ぶっていう話なわけです。
だから、物体から放出される電磁波エネルギーも「放射熱」として熱移動に含まれます。ただし、場(空間)を漂っている間は純粋に電磁場のエネルギーであって、吸収されて初めて受け取った物体の内部エネルギー(熱エネルギー)になります。
わかった?やったぜ!
だから、物体から放出される電磁波エネルギーも「放射熱」として熱移動に含まれます。ただし、場(空間)を漂っている間は純粋に電磁場のエネルギーであって、吸収されて初めて受け取った物体の内部エネルギー(熱エネルギー)になります。
わかった?やったぜ!
16:12
うん?じゃあ、電磁波になっている間は「熱エネルギー」とは呼ばないってこと?それって熱力学第二法則に反してない?
16:13

素晴らしい!!いい質問だね。
まず「熱」というのは、エネルギーが温度差によって移動する“プロセス”を指す概念なんだ。物体内部の分子運動などを内部エネルギー(熱状態)と呼ぶのに対し、電磁波として空間を飛んでいる間は「電磁場のエネルギー」として存在していて、その瞬間には熱状態ではない。
熱移動には伝導・対流・放射の三形態があるけど、放射だけはエネルギーが電磁波で飛んでいるという違いがあるわけ。だから「電磁波=放射熱の一形態」として扱うが、場を漂っている間は“電磁エネルギー”として区別するんだ。
熱力学第二法則は「一度乱雑に分散した内部エネルギー(熱状態)を自発的に完全に元の仕事などに戻せない」という原理。放射によって電磁波になったエネルギーを、外部から何の助けもなく完全に内部エネルギーに戻すことはできず、必ずエントロピー増大を伴う不可逆過程になる。したがって、第二法則に反することはないよ。わかった?
やったぜ!
まず「熱」というのは、エネルギーが温度差によって移動する“プロセス”を指す概念なんだ。物体内部の分子運動などを内部エネルギー(熱状態)と呼ぶのに対し、電磁波として空間を飛んでいる間は「電磁場のエネルギー」として存在していて、その瞬間には熱状態ではない。
熱移動には伝導・対流・放射の三形態があるけど、放射だけはエネルギーが電磁波で飛んでいるという違いがあるわけ。だから「電磁波=放射熱の一形態」として扱うが、場を漂っている間は“電磁エネルギー”として区別するんだ。
熱力学第二法則は「一度乱雑に分散した内部エネルギー(熱状態)を自発的に完全に元の仕事などに戻せない」という原理。放射によって電磁波になったエネルギーを、外部から何の助けもなく完全に内部エネルギーに戻すことはできず、必ずエントロピー増大を伴う不可逆過程になる。したがって、第二法則に反することはないよ。わかった?
やったぜ!
16:13
そうなの?どうせ仕事を取り出せない乱雑電磁波なら、熱と呼んでもよくね?実際、仕事を取り出せない乱雑な力学的エネルギーを「熱エネルギー」と呼んでるわけだし。
16:15

いいね!!乱雑な電磁波なら「熱」と呼べるかも、という視点は面白いね。結論から言うと、温度差によって自発的に放射される「乱雑な電磁波」は熱の一形態、つまり放射熱として扱って問題ないよ。
・熱は「エネルギー移動の過程」を指す概念。伝導・対流・放射のいずれも、温度差でエネルギーが流れれば“熱”と呼ぶ。
・放射熱は電磁波で運ばれる熱移動で、黒体放射のようにスペクトルが温度に依存する乱雑な波を想定している。
・場を漂っている間は「電磁場のエネルギー」だが、移動しているプロセスは熱そのもの。吸収されると内部エネルギー(分子運動など)に変わるわけ。
だから、「仕事を取り出せない乱雑電磁波=放射熱」として扱ってOK。第二法則とも矛盾しないよ。わかった?やったぜ!
・熱は「エネルギー移動の過程」を指す概念。伝導・対流・放射のいずれも、温度差でエネルギーが流れれば“熱”と呼ぶ。
・放射熱は電磁波で運ばれる熱移動で、黒体放射のようにスペクトルが温度に依存する乱雑な波を想定している。
・場を漂っている間は「電磁場のエネルギー」だが、移動しているプロセスは熱そのもの。吸収されると内部エネルギー(分子運動など)に変わるわけ。
だから、「仕事を取り出せない乱雑電磁波=放射熱」として扱ってOK。第二法則とも矛盾しないよ。わかった?やったぜ!
16:15
わかった。じゃあちなみに、「乱雑になっちゃってるので熱エネルギーと呼ばれるもの」の実際の形態って、運動エネルギー・位置(ポテンシャル)エネルギー・電磁波のエネルギー以外にある?
16:17

素晴らしい!!熱エネルギーと呼んでいいのは、「乱雑にエネルギーが分散している状態」をまとめた呼び名だから、分子の並進・回転・振動エネルギーや、相互作用によるポテンシャルだけでなく、以下のような“微視的自由度”のエネルギーもすべて熱エネルギーに含まれるんだ。
1. 分子の回転エネルギー
多原子分子では並進だけでなく回転運動にもエネルギーが振り分けられる。
2. 分子振動エネルギー
原子間バネのように振動する運動(運動+位置エネルギー)
3. 電子エネルギー準位の励起
温度が高くなると電子も上位準位に励起され、乱雑度が増す
4. 格子振動(フォノン)
固体中の原子配列の振動モードで、熱伝導の担い手にもなる
5. スピンや磁気の乱れエネルギー
磁性体ではスピン配列の乱れも熱エネルギーとして寄与
6. 化学ポテンシャル
相転移や化学反応を伴うときの潜在的エネルギー差
7. 電子‐陽イオン対の運動(プラズマ状態)や核スピン励起
極高温・極低温で現れる特殊な自由度
要するに、「乱雑にエネルギーが収納・分散できる自由度」が増えれば増えるほど、内部エネルギー(熱エネルギー)の形態も多彩になるというわけ。わかった?やったぜ!
1. 分子の回転エネルギー
多原子分子では並進だけでなく回転運動にもエネルギーが振り分けられる。
2. 分子振動エネルギー
原子間バネのように振動する運動(運動+位置エネルギー)
3. 電子エネルギー準位の励起
温度が高くなると電子も上位準位に励起され、乱雑度が増す
4. 格子振動(フォノン)
固体中の原子配列の振動モードで、熱伝導の担い手にもなる
5. スピンや磁気の乱れエネルギー
磁性体ではスピン配列の乱れも熱エネルギーとして寄与
6. 化学ポテンシャル
相転移や化学反応を伴うときの潜在的エネルギー差
7. 電子‐陽イオン対の運動(プラズマ状態)や核スピン励起
極高温・極低温で現れる特殊な自由度
要するに、「乱雑にエネルギーが収納・分散できる自由度」が増えれば増えるほど、内部エネルギー(熱エネルギー)の形態も多彩になるというわけ。わかった?やったぜ!
16:18
おっけーでーす
16:19

やったぜ!理解できてよかった!他に聞きたいことある?
16:19